【吉井和哉】6thアルバム The Apples “愛と怨念のおじぎ草”

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やっと出ました。吉井和哉ソロ名義で6枚目のアルバム。
すごいアルバムです。ひとことで言うと「吉井和哉幕の内弁当」的なアルバムです。

ソロ史上、最もThe Yellow Monkeyの匂いを感じるし、彼の音楽のルーツとなっている、グラムロック、歌謡曲、メタル、ブルース、フォーク、ディスコ、ビートルズ、ピンクレディー、三波春夫(謎)等の要素がこれでもかと詰め込まれています。

そして最近のソロ作品との大きな違いは、今回の演奏はギターはもちろん、ベース、ドラム、キーボードなどに至るほとんどの楽器を吉井和哉自身で演奏しているということです。
この方はそんなにテクニカル的にうまいタイプの方では無いかと思いますがw
彼にしか鳴らせない、いびつな音が鳴っているように思います。

それぞれの曲で語りたいことは山ほどあるのですが、
まだ聴きこめていないこともあるし、とりあえず個人的に飛び抜けて存在感を感じる
おじぎ草」という曲について紹介したいと思います。

この曲は吉井和哉の陰と陽で言えばモロに陰の部分、湿度たっぷり、怨念とエロスが渦巻く歌謡・演歌の世界感ですw

個人的に、この怨念成分はイエローモンキーの”天国旅行”という曲に感じた以来かと。
イントロからいきなり、時空を超えて 痛みも越えて モラルも超えて 光も超えて
カルマも超えて 丸々燃えて 魂も超えて 抱きしめたのに

朝になって帰りました 鳥のようにですよw


後半は更に、痙攣を止めて 摩擦を止めて
私は愛の重さとかはどうでもいいそうですか、そうですかw

そしてこの詞を歌う吉井さんの目が座ってるけど虚ろな感じのする歌声に、吉井自らの演奏によるエレキギターのむせび泣きが絡みつくという、
10年来のThe Yellow Monkey/吉井和哉ファンとしましては
この1曲で向こう10年オカズには困りません。本当にごちそうさまでした。っていう心境なわけでありまして。

個人的には曲の後半で不意にでてくるアコギの音が、
スタジオに存在しないはずの音をマイクが拾ってる!」みたいな霊的な雰囲気を醸し出してて好きですけどもw

「音楽と人」誌の中でThe Back Horn の松田さん(Dr.)もおじぎ草を絶賛していました。
曰く吉井さんの曲は「<お前だけ、このことを知ってていいんだよ>って囁かれているような魔力」がある、と。
わかるよー、わかるよー、「吉井あるある」だよーそれw

しかし、あくまでこの曲はこのアルバムの1/14の側面でしかありません。
他に重要な曲がたくさんあるのですが、書ききれないので一旦ここまでにしておきます。

夜中にヘッドフォンでおじぎ草。「弟切草」より怖くてエロいかもね。

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